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明治42年2月28日、北海道塩狩峠を越えようとした汽車の客車連結がはずれ、後方客車がバックし始めた。急勾配のため横転大惨事の危険が迫っていた。その車両に乗り合わせていた鉄道職員長野政雄氏は、客車の手動ブレーキを操作したがなかなか止まらない。そこで、長野氏は身を挺して暴走する客車を止めた。享年30歳。
この実際にあった塩狩峠の鉄道事故をもとに、北海道を愛する作家三浦綾子(代表作品『氷点』)が、文学作品として書き上げました。作品の中で事件については最後の一部分でしかありません。作品の大半は、主人公の永野信夫の生涯を追って書かれています。そして、作品全体にはキリスト教の愛の本質についてまなざしが向けられ、葛藤苦悩した末にたどり着いたキリスト教信仰。彼の大きな成長に、生きることは何か、家族とは、仕事とは、愛とは。読む側に、さまざまな問題を突きつけてくる作品です。主人公の永野信夫は列車の下に飛び込んで列車を止め、亡くなります。しかし、亡くなっても周囲の人に歩むべき道を指し示しているように感じます。やはり三浦作品の醍醐味といえます。
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明治42年2月28日、北海道塩狩峠を越えようとした汽車の客車連結がはずれ、後方客車がバックし始めた。急勾配のため横転大惨事の危険が迫っていた。その車両に乗り合わせていた鉄道職員長野政雄氏は、客車の手動ブレーキを操作したがなかなか止まらない。そこで、長野氏は身を挺して暴走する客車を止めた。享年30歳。
この実際にあった塩狩峠の鉄道事故をもとに、北海道を愛する作家三浦綾子(代表作品『氷点』)が、文学作品として書き上げました。作品の中で事件については最後の一部分でしかありません。作品の大半は、主人公の永野信夫の生涯を追って書かれています。そして、作品全体にはキリスト教の愛の本質についてまなざしが向けられ、葛藤苦悩した末にたどり着いたキリスト教信仰。彼の大きな成長に、生きることは何か、家族とは、仕事とは、愛とは。読む側に、さまざまな問題を突きつけてくる作品です。主人公の永野信夫は列車の下に飛び込んで列車を止め、亡くなります。しかし、亡くなっても周囲の人に歩むべき道を指し示しているように感じます。やはり三浦作品の醍醐味といえます。