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全国フシギ乗り物ツアー
宮田 幸治/二村 高史
山海堂

「全国」は、わかる。「ツアー」も、わかる。でも、「フシギ乗り物」ってなんだろう? 表紙に書かれた英文タイトルは『Magical Mystery Train Tour!』。なんとなく、ハリー・ポッターのホグワーツ駅なんかを思ってしまう人もいるかもしれない。だが「フシギ乗り物」は幻想世界の産物ではなく、実在の鉄道である。

その正体は、観光用もしくは歴史資料として復元・運営されている「保存鉄道」や、時刻表には無い、「私有地内のケーブルカー」・「公共の屋外エレベーター」、運用形態や立地や外見が個性的な「ケーブルカー」や「モノレール」などである。よくもまあ日本全国、こんなに「フシギ」な乗り物があるものだ、と感心してしまう。

しかし、保存鉄道を別にした、こうした「フシギ乗り物」たちのほとんどは、そこに生活する人たちの日常の足なのだ。いや、現在は保存鉄道となっているフシギ乗り物たちも、以前は地域の足として、または産業の基盤として、日々の生活を支えていた存在であったはずだ。誰かのアタリマエが、時代や地域を違えた他の人にはフシギになる。これがなにより一番のフシギであるだろう。

他者の眼をもって自分たちの暮らしぶりを見つめなおす。これが、フシギ発見の第一歩かもしれない。

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