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本書の題名「すごい駅!」を目にして、人は何を思うだろうか。 毎時百本を超える普通列車・特急・新幹線が発着し、通勤・通学・乗り換えに日々数万人が利用するメガステーションを想像するだろうか。 それとも最新技術の粋を集めた無人車輌やホームドアなどの安全設備が配備された実験的な駅だろうか。 はたまた歴史や伝統を抱えた重厚な駅舎や、ホームからの眺望がすばらしい風光明媚な観光駅や、セレクトショップやスパや人気スイーツ店がところ狭しと立ち並ぶ、ショッピングモールにも負けないようなエキナカだろうか。 本書の意味する「すごい駅!」は、そのどれでもない。 むしろ、その対極と言えるだろう。
本書は2人の「鉄道の達人」の対談形式で書かれている。 一人は、日本に現存する(した)全駅で下車するという偉業を達成した「本当の電車男」こと、横見浩彦。 もう一人は、訪れる列車も日に数本の人里離れた鄙の駅を「秘境駅」と名付けたパイオニア、牛山隆信。 この2人の選ぶ「すごい駅!」は、その発想からして違う。 橋の上にある駅。改札を出ると不法侵入になってしまう駅。列車がほとんど止まらない駅。ホームが板張りの駅。ホームが波をかぶる駅。外界と完全に隔離された、列車でしかたどり着けない駅。 まさしく「すごい駅!」としか言いようがない。
2人の「すごい駅!」談義を読み進むうち、「すごい!」のは駅ではないのではないかと思えてきてしまう。 広い日本の只中に鉄路の繋がりだけを信じて、人に知られず静かにただある「駅」を訪ねそのすごさを発見する著者たち鉄道好きこそが「すごい!」のではないだろうか。 日に数本の列車に乗って、はるか彼方の「すごい駅!」を目指す行為、それ自体が「すごい駅!」を「すごい駅!」足らしめるのだろう。
本書の大半はたどり着くのも苦労する「すごい駅!」だが、そこまでの覚悟のないテツ初心者には、「駅舎がラーメン屋と融合している駅」「民宿を営む駅」などの「すごい駅」も紹介されている。 「すごい駅!」の「すごい!」は、必ずしも立地や駅舎によるものではないのだ。 身近な「駅」を「すごい駅!」に変え、日常を再発見するまなざしを、本書から学ぶことができるだろう。
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本書の題名「すごい駅!」を目にして、人は何を思うだろうか。
毎時百本を超える普通列車・特急・新幹線が発着し、通勤・通学・乗り換えに日々数万人が利用するメガステーションを想像するだろうか。
それとも最新技術の粋を集めた無人車輌やホームドアなどの安全設備が配備された実験的な駅だろうか。
はたまた歴史や伝統を抱えた重厚な駅舎や、ホームからの眺望がすばらしい風光明媚な観光駅や、セレクトショップやスパや人気スイーツ店がところ狭しと立ち並ぶ、ショッピングモールにも負けないようなエキナカだろうか。
本書の意味する「すごい駅!」は、そのどれでもない。
むしろ、その対極と言えるだろう。
本書は2人の「鉄道の達人」の対談形式で書かれている。
一人は、日本に現存する(した)全駅で下車するという偉業を達成した「本当の電車男」こと、横見浩彦。
もう一人は、訪れる列車も日に数本の人里離れた鄙の駅を「秘境駅」と名付けたパイオニア、牛山隆信。
この2人の選ぶ「すごい駅!」は、その発想からして違う。
橋の上にある駅。改札を出ると不法侵入になってしまう駅。列車がほとんど止まらない駅。ホームが板張りの駅。ホームが波をかぶる駅。外界と完全に隔離された、列車でしかたどり着けない駅。
まさしく「すごい駅!」としか言いようがない。
2人の「すごい駅!」談義を読み進むうち、「すごい!」のは駅ではないのではないかと思えてきてしまう。
広い日本の只中に鉄路の繋がりだけを信じて、人に知られず静かにただある「駅」を訪ねそのすごさを発見する著者たち鉄道好きこそが「すごい!」のではないだろうか。
日に数本の列車に乗って、はるか彼方の「すごい駅!」を目指す行為、それ自体が「すごい駅!」を「すごい駅!」足らしめるのだろう。
本書の大半はたどり着くのも苦労する「すごい駅!」だが、そこまでの覚悟のないテツ初心者には、「駅舎がラーメン屋と融合している駅」「民宿を営む駅」などの「すごい駅」も紹介されている。
「すごい駅!」の「すごい!」は、必ずしも立地や駅舎によるものではないのだ。
身近な「駅」を「すごい駅!」に変え、日常を再発見するまなざしを、本書から学ぶことができるだろう。