おすすめの本

ぼく、ドラえもんでした -涙と笑いの26年打ちあけ話-
大山 のぶ代
小学館

テレビアニメ『ドラえもん』のドラえもん役をは1979年4月から2005年3月まで演じていた大山のぶ代氏の、声優時代を見つめ直した自伝エッセイ。

大山氏本人が語る26年間は、「あの子」と呼ぶドラえもんへの愛情に溢れている。

本書には、ドラえもんとの運命的な出会いや、アニメ開始当初のアフレコの様子、映画の思い出や最後の収録のことは勿論、ジャイアンの「のび太のくせに」という台詞の誕生秘話や、原作者である藤本弘氏が亡くなったときのこと、そして自身の病気など、テレビの前では知ることができないエピソードがたくさん詰め込まれている。

また、著者の悩み多き青春時代のことも書かれている。

ドラえもんの声がほぼ地声だったという大山氏は、子どもの頃から「ドラ声」が悩みのタネだった。親が心配して病院に連れて行ったりするほどだったという。

そんな大きな悩みをどのように克服し、声を使う女優・声優という職業を選んだのか。

人は誰しも、多かれ少なかれコンプレックスを持って悩む。それをどうやったら跳ね返し、ポジティブに生きることができるのかという大きなヒントを示してくれているように思う。

大山のぶ代の『ドラえもん』を見て大人になった人も、今の水田わさびの『ドラえもん』で大人になる人も、ぜひ読んでみてほしい一冊である。

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