No.7 「新年挨拶」2019/1/8
【校長からの発信】
No.7 「新年挨拶」
2019年1月8日 校長 浅井 千英
明けましておめでとうございます。2019年が皆様にとって良い一年となりますよう心からお祈り申し上げます。
年末年始は初詣、帰省など普段とは違った形の外出が多くなります。私は様々な都市にも旅行したのですが、どこの都市でも多くの海外旅行者と遭遇しました。特に12月から3月ごろまでは航空券やホテル代が割安になることも一因と思いますが、外国人観光客を積極的に受け入れている国・自治体・地場産業の努力に負うところが多いと思います。
日本は少子高齢化が進み、就労人口が減少しており、このままでは経済規模の縮小は避けられません。1990年ごろまでは日本は製造業立国としてその経済力を誇っていましたが、これからは他の方法で経済規模を維持し、国際的な存在感を強化することが必要と言われています。
ところでみなさんはGAFAという略号を何度か目にして、既にご存知の方も大勢いらっしゃるでしょう。Google, Apple, Facebook, Amazonの頭文字を集めたものです。これらの会社は1980年代後半からInternet上に情報検索や、通信販売のプラットフォームを築き、今では巨大なデータベースを利用して、AI(Artificial Intelligence)により一般大衆の嗜好、購買パターンを把握し、普段の生活に深く関わってきています。
――市場を彼らの意図に沿って如何に飼いならすか――このためのプラットフォーム作りをインターネット上で行なっていたのです。その結果GAFAという以前では考えられなかった種類の巨大企業群が大衆の生活に深く食い込んできたのです。同じような考え方でYouTube, Uber, Airbnb, そして新たなスタートアップ企業が続々と急成長しています。
それではこのような市場環境で経済を発展させていくにはどうすれば良いのでしょうか。
例えば
⒈ 海外に生産拠点を作りその投資に対する利得を確保する(これは既に多くの企業が採用しているが、もっと深化させる必要がある)
⒉ 教育システムを輸出することにより、海外の人材を育成し、彼らの所得水準を引き上げ、購買力を向上させる
⒊ 日本の労働力不足を補うため海外の人材を国内で就業出来るよう教育・社会インフラを整備する
⒋ スタートアップ企業が育ちやすい環境を整える
などグローバル化する経済環境で日本が重要な役割を果たすことが求められています。
それにしても「開放的な市場戦略で市場を彼らの意図に沿って飼いならす」とは言い得て妙ではありませんか? みなさんもマーケティングの重要性を認識し、大企業に安住することなく、新たなビジネスを創出する起業家群に加わってみようというチャレンジ精神を持ってください。