No.14 「高校生活と言語活動」2019/8/6
【校長からの発信】
No.14 「高校生活と言語活動」
2019年8月6日 校長 浅井 千英
高校時代には、第一に学びの基礎となる知識と技能をしっかりと固め、かつ創造的思考、批判的思考、論理的思考を身につけるため、対話型授業(PIL)と問題解決型授業(PBL)などにより具体的な課題を設定して教員と生徒、生徒同士が議論を重ねて解決策を見出していきます。
皆さんは学びのピラミッドという言葉を耳にしたことがありますか?
学習は伝統的学習と協働的学習に大別されます。伝統的学習とは、講義、読み、視聴覚、実験などで記憶定着率はそれぞれ、5%、10%、20%、30%と言われています。協働学習は、グループ討議、体験学習、他人に教えた経験などからなり、記憶定着率はそれぞれ、50%、75%、90%です。これでPIL、PBLがいかに重要であるか理解できると思います。
PILとPBLをスムーズに行うためには伝える力と聴く力(言語能力)を向上させることが重要で、ポートフォリオ作成や、プレゼンテーション等により正しい言語で簡潔・明解に伝えあう力を養うことが必要で、このためには多読が役立つことは前回にもお話しした通りです。
言語はそれを母国語とする民族の文化と密接に結びついています。例えば日本文化を学ぶとき、日本語は必須です。英語は前回にも触れたようにグローバルな言語となっていますが、英語を母国語とする文化を体験することは英語のレベル向上にとても役立ちます。そのような国に留学することも当然英語力向上には重要です。English Immersion Camp等で、英語でものを考え、学習する習慣づけをすることは大変役立ちます。
最後に夏休み中に読む本をお勧めします。
出版社:The Economist
タイトル ① 2050 Mega Change (2050年の世界)
②2050 Mega Tech (2050年の技術)
SFの世界がRealになることを実感できます。
そのほか、Stephan King のエッセイOn Writing、
Stephan HawkingのBlack holes and Baby Universes and other essays,
Brief History of Time, The Grand Design など物理や宇宙論という
と難しそうな印象がありますが、英語の文章で読むと意外な程
わかりやすく表現されています。英語は日本語よりはるかに論理的
言語であるためだと思います。
The Business of Platforms—Strategy in the Age of Digital
Competition, Innovation, and Power by MiIchael A.Cusumano,
Annabelle Gawer, David B. Yoffie—情報の共有によりインタネット
上のプラットフォームビジネスが社会を牽引していくでしょう。