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No.20 「言語学」
2020/2/1

【校長からの発信】
No.20「言語学」


2020年2月1日 校長 浅井 千英

 

 2021年大学入試の英語に外部試験を採用する予定が突然延期になりました。また、記述試験の採用も見送りとなりました。 一方で英語の4技能(聞く、読む、話す、書く)が重要であることは間違ありません。ただし、最近の潮流を見ていると、日本語の4技能は大丈夫かなと思うことがしばしばあります。インターネットの普及はそれ自体良いことだと思います。情報を共有することは相互理解のため重要です。ただし、テレビやSNSなどで使われている日本語には誤った使われ方が多く見受けられます。また、インターネットで時間を費やすため、学習や読書等に費やされる時間が少なくなり、これらが日本語読解力の劣化の誘因となっています。日本という環境で育ってきた人間は日本語で思考し、表現をし、コミュニケーションをするので、まずは日本語の4技能が重要であり、そのためには読書、討論、文章での表現力が必要であることを忘れないでください。日本に住んでいる私たちは日本固有の文化、生活習慣、歴史等通常意識することはあまりないかもしれませんが、これらは我々日本人の人格形成に深く関わっています。したがって普段からそのことを忘れないようにしてください。英語を学ぶ場合も、英語を母国語とする民族の文化、生活習慣、歴史等を理解することは、英語を学ぶ上で重要です。できれば、英語のエッセイ、サイエンス、小説に挑戦することも、英語力の向上、自信につながります。日本語と英語のそれぞれの4技能に熟達することにより、今まで気づかなかった言葉の多様性に気づき、より一層両方の言葉の表現方法に熟達できることは疑う余地がありません。多彩な表現方法を身につけることにより、個々の場面でどのような表現方法が適しているかもある程度わかるようになると思います。一つのことを表現するためには無限と言っても良いほど多様な言葉があり、個々の場面でどのような表現が適切かを判断する力も多読などによって養うことができると思います。また、言葉だけに頼らず、その場の雰囲気、道具立、言葉の調子(イントネーションなど)、ジェスチャー等により伝えたい内容をより明確にすることもできます。それとともに相手が自分の伝えたいことをどの程度正確に理解したかを確認することも重要です。

 

 

 

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