No.25 一週間の曜日のできたわけ2022/2/24
【校長からの発信】
No.25 一週間の曜日のできたわけ
2022年2月24日 校長 森田 勉
今週明けの日曜日に北京オリンピックが閉幕しました。あっという間の2週間でしたが、いろいろとあった大会でした。ジャンプ女子の高梨沙羅選手の規定違反問題とそれにもめげずに飛んだ彼女のたくましい精神力、羽生結弦選手の不運なスケートリンクへの「はまり」とその直後の彼の悪びれない態度。メダリストたちの輝く笑顔等々、良かったですね。個人的には応援していたスピードスケートの小平奈緒選手が、1ケ月前に怪我をしていて心身のダメージから回復したばかりで本調子でなかったのがとても残念に感じました。
女子のアイスホッケーやカーリングでは思わず熱を入れて応援してしまいました。とりわけカーリングの女子チームは明るくて元気をもらうことができました。ピンチに陥ったときでも声を掛け合いながら、前向きに挑んでいく姿勢はすばらしかったと思います。Positive attitude changes everything.(プラス思考はすべてを変える。)をまさに地で行く戦いぶりでした。
そして、ノルディック複合のラージヒルでは、渡部暁斗選手が銅メダルを獲得しました。翌日のニュースで、渡部選手は「その(メダルを目指して競っている)瞬間がスポーツの本当の価値である」といった、とても素敵な言葉を残していることを知りました。私はこの言葉を聞いて長年もやもやしていた霧が晴れた気分になりました。決勝を争う。金メダルを目指して戦う。あるいはワールドカップを目指して全力を尽くす。そこが、その瞬間が素晴らしいのだということです。結果として、優劣はついてしまうけれど、それがすべてではないのだということです。スポーツ選手は、勝利を目指したり頂点を目指したりしています。しかしながら、誰もが優勝できるわけではありません。それを目指して戦い、競い合うことがとても大事であるということです。そういう姿に感動もするわけですね。これからもいろいろなスポーツを通してその瞬間を見届けていきたいと思いました。
オリンピックのあとはパラリンピックです。来週の金曜日から始まります。こちらも楽しみです。しっかり見て応援したいと思います。
ところで、今週の日曜日だとか来週の金曜日だとか、この曜日はどのようにして決められたのかご存知でしょうか。今回はこれについて解説しておきます。1週間の曜日は「日月火水木金土」となっていますから、太陽系の天体(星)と何らかの関係があるだろうことは想像できますね。ではどうして、それが曜日になったのか、、、。何年か前に、国立天文台の副台長でいらっしゃる渡部潤一先生の講演を聞いて、その理由がわかりました。以下の解説はその受け売りです(笑)。
古代の人たちは、地球が宇宙の中心であると思っていました。動く星は、太陽(日)も月も地球の周りをまわる木星や火星と同じような星の仲間であると考えていたのです。そして、その星たちは、次のような順番で並んでいると信じていました。地球から近い(と思っていた)順に並べると、月、水星、金星、太陽、火星、木星、土星になります。そして、この順番を使って時間を支配する星を決めました。また、理由はわかりませんが(ここは聞き漏らしたかもしれません。苦笑)、遠いところにいる星ほど時間を支配する力が強いとも信じていました。
一番遠い星の土星を頭に持ってきて以下のように並べました。1日を24時間に分けて、そこに遠い順にから星を並べ、月まで来たらその次にまた土星を持ってきます。星は7つですから、21個並べると3つ余ります。一行目の最後は、「土 木 火」となりますね。すると、二日目の一番先頭には火星の次の太陽(日)がやってきます。そして同じように並べていきます。七行並べれば完成です。
そして、各日(漢数字で表している日)の最初の時刻(一番左側の星)を取り出し、その一日を支配する惑星としました。各日を支配する星が縦に「土日月火水木金」と見事に並んでいきますね。これが現在の曜日の順番のもとになったということです。
それでは、週の初めは何曜日か? 日曜日なのかそれとも月曜日なのか。これについてはご自分で調べてください。すぐにその理由はわかると思います。インターネットで検索すれば、今回の解説についても説明が載っているでしょう。