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No.20 卒業証書授与式式辞
2023/3/1

【校長からの発信】
No.20 卒業証書授与式式辞


2023年3月1日 校長 森田 勉

 

 

 本日ここに、令和4年度 (2022年)度本校卒業証書授与式を迎えました。

 式辞を述べるに先立ちまして、本日、ご多忙中にもかかわらず、ご臨席賜りましたご来賓の皆様には厚く御礼申し上げます。どうもありがとうございます。

 また、本日は3年ぶりに保護者の皆様同席のもと、卒業式を挙行することができました。保護者の皆様におかれましては、これまで注がれてきたかけがえのない愛情により、立派に成長されたお子様たちの晴れの姿を目にされ、その喜びもひとしおであると、ご推察し、心よりお祝い申し上げます。おめでとうございます。

 

 さて、441名の3年生のみなさん。卒業おめでとうございます。この瞬間から、みなさんは3年生ではなくて卒業生となります。

 今年卒業されるみなさんは、特別な思いを持って卒業されることと思います。みなさんが本校に入学したときから3年もの間、新型コロナウイルス感染症の拡大というパンデミックに、世界中・日本中が振り回されてきました。本校も例外ではなく、緊急事態宣言が発出し、みなさんは入学式も経験できず、自宅待機が続き、その後もオンライン授業など、学校に通うことも最初はできませんでした。さぞかし辛い思いで過ごしたことと思います。一番の思い出になったであろう2年時の修学旅行も行くことができませんでした。感染拡大を確実に防ぐためには仕方がなかったとはいえ、私たちも悩んだ末の苦しい選択でした。

 普通に考えれば、こうした状況下で、自分たちの貴重な高校時代が(青春を謳歌できる時間が)多く失われてしまったと、ネガティブに捉えてしまいがちです。しかし、みなさんは違いました。とても逞しかった。「このままでは終わらせないぞ」という強い意欲・要求が行動に転化したのであります。

 修学旅行の代替行事を見事に成功させました。

 3年時には、6月の全校生徒参加型の体育祭を復活させました。

 また9月にはお客さんを迎え入れての岩倉祭も成功させ、多くの生徒が成長できたという達成感と感動を持てる行事を実現させたのであります。その創意工夫、行動力、そして仲間と力を合わせて困難を乗り越えていくチャレンジ精神は見事なものでした。つまり、みなさんは、コロナ・パンデミックをネガティブなものとしてだけ捉えずに、ポジティブに転換し、逆境をはねのけて大きな足跡を残すことができたのであります。みなさんの足跡は本校の125年の伝統の中にしっかりと刻まれました。同時に、みなさんのこの経験は、みなさんにとっても必ず将来役に立つときがくると確信しています。

 

 私は、機会あるたびに、みなさんに対して、「人間はなぜ学ばなければならないか」を問いかけてきました。今述べたような厳しい状況を乗り越えた経験を持つみなさんは、この問いに対して簡潔明瞭に答えることができるはずです。それは、「ねばならない」という問いかけ自体が的を射ていない、すなわち、「人は学びたいという強い意欲・要求があるから学ぶのである」「そこに喜びがあるから学ぶのである、そして行動するのである」と、いうことです。

 

 みなさんは、これから先、簡単には解決できそうもない幾多の困難な問題に出遭うことでしょう。しかし、そのようなときでも前向きに、ポジティブな姿勢で自信と誇りを持って乗り切っていきましょう。つまり、「いつでもどこでも、仲間とともに主体的に学び、考え、創造し、そして行動する精神」すなわち、本校の「岩倉スピリット」を発揮し続けていくことです。必ずできると信じています。

 最後に、みなさんがこの3年間で体現した貴重な経験を励ましの言葉に変えて私からみなさんに贈っておきましょう。それは、

 Positive Attitude Changes Everything.

 プラス思考はすべてを変える

 以上をはなむけの言葉とし、みなさん一人ひとりの、これからの、希望と生きがいに満ち溢れた輝ける人生があることを祈り、式辞を終わりとします。卒業、本当におめでとうございます。

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