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No.22 修了式
2023/3/24

【校長からの発信】
No.22 修了式


2023年3月24日 校長 森田 勉

 

 月日が過ぎるは早いものです。今年もあっという間に約3か月が過ぎ、本日修了式を迎えました。歳のせいか、時の経過が年々早く感じます。これは、自分の生きてきた期間を基準に、物理的な時間をその生きてきた経験時間から無意識に対比して計るからだと思っています。みなさんはどのように考えますか? 青春真っただ中ですから、まだそれほど時間が早く過ぎるように感じていないかもしれませんね(笑)。

 今、学校のまわりは桜が咲きほこっています。日暮里の谷中霊園の桜も満開状態です。下の写真は3月15日と昨日の写真です。ほぼ同じ場所で撮影していますから違いは明らかですね。


 

 今年はこのように、満開の桜に包まれて修了式を迎えました。以下に挨拶の骨子を載せておきます。

【修了式挨拶骨子】

 1年生のみなさん、そして教室にいる2年生のみなさん、おはようございます。本日ここに、令和4年度(2022年度)の修了式を迎えました。

 学校近くの桜も満開の季節を迎えています。そしてまたみなさんも知っての通り、世間では今月13日からマスク着用が任意となったことも加わり、去年、おととしとは違ってかなり開放的な雰囲気の漂う中で、今日この日を迎えています。学校では今日まではマスク着用としますが、新学期からは任意となります。いよいよ思い切り青春を謳歌し、熱い気持ちをさまざまな活動にぶつけることが可能な日が近づいてきました。その新年度を充実したものにするためにも、今日の年度最後の日を節目とし、しっかりと1年間を振り返っておきましょう。

 自分の設定した目標実現に向けてチャレンジできたでしょうか。あるいは、岩倉スピリットにある仲間とともに主体的に学び考え創造し行動することができたでしょうか。しっかりと自分自身に問いかけて、自分がいま存在していることの意味を見出し、これから残されている1年間、2年間の高校生活をどのように生き抜いていくかしっかりと定めていきましょう。同時に継続的課題である人間はなぜ学ばなければならないかに対する答えを見つけるよう努力してください。

 ところで、みなさんの先輩である3年生は、3月1日に卒業証書授与式を終えて、本校を巣立っていきました。今年の3年生は、まさに高校3年間をコロナパンデミックに振り回され、修学旅行にもいけなかった学年です。しかし、ネガティブにならずポジティブな姿勢で諸行事をやり遂げてくれました。その足跡から私も教訓を引き出してひとつの言葉として表し、それをまた卒業生へのはなむけの言葉としました。その言葉とは、

Positive attitude changes everything.というものです。すなわち、「プラス思考はすべてを変える」ということです。この言葉は、在校生のみなさんにも、3年生が残してくれていった財産として引き継いでおきましょう。

 ところで、在校生のみなさんもしっかりとこの1年頑張ってくれました。何よりもコロナ感染防止策に関しては、みなさんの健康観察が習慣化し自らの健康をコントロールすることを身につけたことが大きかったと思います。みなさんの協力のおかげで、大きな事故や事件もなく、今年度も終えることができます。この点大変うれしくも思いますし、みなさんの協力に対して感謝の意を表しておきます。どうも有り難うございます。引き続き、新年度もよろしくお願いします。

 今日はせっかくですから、今年度内にあったプラス思考を喚起するような話をいくつか披露しておきましょう。

 まず、心がほっとするような話題からです。二つほど紹介します。二つとも本校生徒の行いに関するものです。

 一つは昨年11月2日。大きな荷物を抱えた母子(お子さんはベビーカー乗車年齢)が、点検で不通になっている入谷口エスカレーター下で、改札に向かうことが出来ず困り果てていたところ、本校男子生徒2名が荷物やベビーカーを階段の上まで運んだそうです。その女性からお礼の電話をいただいたという話です。

 もう一つは、京都在住の女性から感謝のお手紙をいただいた件です。今年の1月29日羽田空港に帰国した女性が、国内便がキャンセルされ関西まで京浜急行と新幹線を使って品川から帰らなくてはならなくなり、大きなトランク二つを抱えて不慣れな東京で不安に思っていたところ、本校生徒4人に出会い、荷物を運ぶのを手伝ってくれ、さらに品川駅の新幹線内まで運んでくれたという感謝の手紙でした。

 これらの話は小さな親切ですけれど、大きな希望と幸福感をもたらすものです。思っていてもなかなかできない勇気ある行動です。褒めてあげたいと思います。こういう行いは、おそらく、もっとたくさん似たような行為がみなさんの手で行われているものと思います。「情けは人のためならず」「困ったときはお互いさま」とも言われます。こうした良い話がまたたくさん聞こえてくるような新年度になってほしいと思います。

 もう一つは、生徒会の要求から校則の一部が改善された話です。この4月からモバイルSuicaまたはPASMOの通学定期券サービスが開始されます。これまでは改札を出る前にスイッチをオフにする必要がありましたが、そのサービスを利用するためにその変更を求めて実現した話です。生徒会の役割の大きなものに、全生徒の有形無形の要求を実現させるということがあります。それを実践したこと、高く評価しておきたいと思います。これからも、個々の生徒が、あるいはクラスや仲間が集団として大きく成長できるような要求を実現してほしいと願っています。新年度はさらにステップアップした生徒会活動を期待したいと思います。

 さあ、みなさん、あと2週間で新年度が始まります。しっかりとした目標設定をして、困難があってもプラス思考で乗り越えて、誰もが大きく成長できる新年度にして行きましょう。2023年度がみなさんにとって、輝ける一年になることを祈念して修了式の挨拶を終わりとします。

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