No.4 連休前後のトピックス(その2)2023/5/8
【校長からの発信】
No.4 連休前後のトピックス(その2)
2023年5月8日 校長 森田 勉
☆ 4月30日(日) 男子サッカー部インターハイ支部予選
前号は、女子サッカー部の話題を載せましたが、今回は男子のサッカー部についてです。今年度から、男子サッカー部(以降サッカー部)には、深町副校長や小川コーチなどといった新たなコーチングスタッフが加わり、「新生岩倉高校サッカー部」としてリスタートを切りました。その初戦が、この日、都立飛鳥高校のグラウンドで行われ、応援に出かけてきました。
相手は1回戦を3-0で勝ち上がってきた都立三田高校でした。前半から本校の選手が前から厳しいプレッシャーをかけた影響で、相手が得意としているチームでボールをパス回ししながらキープして攻めるという戦術がうまくいかず、焦る様子が見て取れました。相手がリズムを出せない隙を突いて前半終了近くに2点を取りハーフタイムを迎えました。後半は本校の選手の疲れが見え始め、少しプレッシャーが利かなくなった時間帯が続き、何回かピンチを招きましたが、ゴールキーパーを中心に粘り強く守り抜いていました。残り時間5分ぐらいのときに、相手が攻めあがってきたボールを奪い、見事なカウンター攻撃で1点を加え勝利を決定づけました。相手選手との1対1で「負けないぞ」という気迫、足が攣っても走りぬこうとした頑張り、そして勝利を告げるホイッスル。選手もベンチも、そして観戦に来られた保護者のみなさんの喜ぶ姿を見て、私も感動を覚えました。
この試合を見て感じたことは、しっかりと戦い方の方針を浸透させて、選手たちが一丸となってそれを実行すれば、魅力的な試合運びができるものだな、ということです。つまり、目標をもって練習をして試合に臨むことが重要だということです。
後日談ですが、5月3日に行われた支部予選の決勝戦、対大東文化大第一高校戦にも3-1で勝利し、都大会出場を決めたとのことです。現役の選手たちにとっては初の都大会。思う存分戦ってきてほしいと願っています。また応援に行きたいと思っています。
☆ 5月7日(日) 吹奏楽部第10回定期演奏会
ゴールデンウィーク最終日はあいにくの荒天となってしまいました。この日、上野駅前の東京文化会館で、本校吹奏楽部の第10回定期演奏会が行われました。私もこの演奏会を楽しみにしていました。開演30分前に上野駅公園口から会館に足を運ぶと、入り口はもうお客さんで大賑わいの状態でした。あとで聞いた話では、この日の来場者は1,946名であったとのことで、かなりの盛況ぶりでした。
演奏会は三部構成で、演目はそれぞれ以下の通りでした。
- 吹奏楽のためのシンフォニック・ポップスへの指標
- 2023年度課題曲Ⅱ ポロネーズとアリア ~吹奏楽のために~
- 歌劇「蝶々夫人」より
- 吹奏楽のための交響曲第1番 第3,4楽章
【第二部】
- OB・OGバンド記念演奏 エル・カミーノ・レアル
【第三部】
- Master Pieces of Music
第一部では、ゲストコンダクターとしてお迎えした、世界的にも著名な指揮者・吹奏楽指導者・教育者のレイ・E・クレーマー先生の指揮が紡ぎだす素晴らしい音楽を堪能できました。第三部では、私の大好きな、ドラマ「坂の上の雲」の主題歌である スタンド・アローン を聞くことができて心が震えました。そして、最後のアンコール曲は「夜明け」、117名全員での演奏と合唱は圧巻でした。
こうした演奏会は、日頃の練習で培った成果を、文字通り楽器の演奏を通してお客さんにご披露する場です。つまり、生徒たちの日々の努力が問われる瞬間でもあります。おそらく生徒たちは、独特な緊張感の中におかれていたでしょう。しかし、会場に集まった多くのみなさんが満足して送ってくれた拍手と笑顔で、その緊張感を越えて、生徒たちは努力が報われ、大きな達成感で満たされたものと思います。そして、会場全体が至福のときを迎えることになりました。演奏会が終わり、会場を出たら強い雨が降っていましたが、心の中は5月の薫風が吹き抜けていくような爽快感で満たされていました。
☆ 5月7日(日) NHKスペシャル 命を守る学校に
演奏会のあったこの日の夜9時から、NHKのテレビ番組で「NHKスペシャル 命を守る学校に」の放送がありました。この中で本校の取り組みが紹介されていましたので、最後にこの話題を取り上げておきます。
この中でその道の専門家である名古屋大学の内田良教授が、「学校で起きている事故は“コピペ事故のようなもの”」と話していたのが印象的でした。つまり、過去から同様な事故が起きているのにその教訓が活かされていないという意味です。
最後の方で本校の養護教諭である金澤良教諭が、「起こってしまった事故が、それが防げたものなのか、それとも防げなかったものなのか。対応して終わってしまうのではなく、再度振り返ってもらう。いちばん大事なのは起こったものをすぐ次の対策を練って、それをちゃんと回りの子に教育すること」と語っています。まさに本校ではこの考え方で事故を未然に防ぐことができるように、生徒がいわれのない危険にさらされることがないように努めています。
学校事故は、1年のうちで5月、つまり今月に起きることが最も多いそうです。生徒とともに生徒たち自身が安心・安全な学校生活を送る主体者であるといった意識を育てながら不安なく学校生活を送ることができるようにしていきたいと考えています。