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No.6 文武非二
2023/5/22

【校長からの発信】
No.6  文武非二


2023年5月22日 校長 森田 勉

 

 今日から1学期の中間試験が始まりました。生徒のみなさんには日頃の学習の成果をはかるときです。しっかり臨んでほしいと思います。

 ところで、この中間試験の時期は、高校運動部の選手たちにとっては厳しいものでもあります。それは、各種目のインターハイ予選がこの時期に重なるからです。試験勉強もきちんとこなしながら試合のために準備するといった緊張感あふれるときを迎えているわけです。そうした感覚を持ちながら練習や勉強に励むというのは、高校時代ならではの貴重な経験とも言えます。

 先々週から2週にわたり、サッカー部の都大会、柔道部の個人戦、そして女子バスケットボール部の試合の応援に出かけてきました。

 もちろん試合は勝負事ですから勝敗はつきものです。勝って喜び、負けて悔しがる悲喜交々の光景がそこにはありました。しかし、選手たちの最後まであきらめない気持ち、闘志あふれる姿勢を目にして感動をもらうことができました。


 そして、選手たちはこうした大会を通して大きく成長しています。選手自身がそのことに気づくのはもう少し後になって振り返ってからになるかもしれません。前号の『校長発信No.5』でも触れていますが、年間幾度かある大会を通して、自分が努力を積み重ねてきたものがどうであったかを試す場、(難しく言えば)自己評価と社会評価を一致させていく場を経て、精神的な強さを獲得できているはずだからです.

 さあ今日から5月26日(金)までの5日間、気持ちを切り替えて勉強に励んでほしいと思います。本校の元校長先生である金東先生*が「文武非二」と いう言葉を残されています。この言葉はよく言われる「文武両道」とは少し次元が違います。文武両道は“文”と“武”をそれぞれ別物としてとらえて、それぞれ頑張るという意味です。しかし、文武非二は、勉強(文)と部活動(武)は別々のものに非ず(非二)、一体であり相乗効果をもたらすもので、自己の成長に通ずるものとして融合的にとらえる見方です。部活動に励んでいる生徒のみなさんには、本校のこうした精神もあるのだということをきちんと心得ておいてほしいと願っています。その意味で、勉強も手を抜くことは許されません(笑)。頑張ってください。

*金東先生
金東先生の、金東というお名前は雅号であり、本名ではありません。本当の正しいお名前は山田英太郎先生です。金東先生は本学園の創立当初から45年間もの長い間学校経営に関わり、腕を振るわれて、晩年の約20年間、第4代の校長を務め、多くの優秀な鉄道人を輩出しました。

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