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No.31 第3学期 始業式式辞
2024/1/9

【校長からの発信】
No.31   第3学期 始業式式辞


2024年1月9日 校長 森田 勉

 

 

 みなさん、おはようございます。そして令和6年、2024年の新年が明けました。今年もよろしくお願いします。本日ここに第3学期始業式を迎えました。1年生と3年生は教室での参加になりますが、全学年が参加する式としては今日が今年度最後になります。
 今年は新年早々元旦の日に、能登半島地震が起き、多くの方が亡くなり、また二日の日には、航空機衝突事故も起きました。みなさんとともに、亡くなられた方々のご冥福を祈り、被災された方々へのお見舞いを申し上げたいと思います。こうした衝撃的なニュースでスタートした新年ですが、学校ではみなさんの勇気と元気で、新たなステージに向けて突き進んでいく1年にしていきましょう。
 今年、2024年はみなさんも知っての通り辰年です。本来の干支でいうと甲(きのえ)の辰年と言います。この甲の辰は、「成功という芽が成長していき、姿を整えていく」といった縁起のよさを表していると言います。そして、「変革」や「転機」との年とも言え、これまでのみなさんの努力が実って夢が叶いやすい年となりそうです。みなさんも心の中で新たな決意を持って臨んでほしいと思います。
 先月12月の終業式に、「目標を見つけ出すことができれば主体的に生きることができる、そしてそのためには『何かを変えたい』という願望を持ち、その願望を具体化するトレーニングを積むとよい。冬休みは、小さな目標設定をして、それを実践して少しでも達成感を持てる期間にしてほしい」という話しをしました。いかがでしょうか。実践できましたか?
 できた人もできなかった人も新年になりましたので心機一転頑張っていきましょう。「一年の計は元旦にあり」とも言いますので、新しく目標設定をして、それをやり遂げて達成感を持ち、主体性を身につけることにつなげられる1年にしていきましょう。私も「学校をさらに進化させたい」という願望を抱いています。その願望を具体化すべく挫けず前進していきたいと思っています。ともに未来進化型の学校を目指していきましょう。みなさんにも協力を願うこともあると思いますので、よろしくお願いします。
 ところで、この冬休み、少し自分と向き合う時間が取れたので、読書や思索を通して、「学校とは、一体何だろう、どういう働きがあるところであろう」と改めて考えてみたのです。いくつか考えついた点を披露しておきましょう。4点ほどあります。
 まず1点目。学校は、「生徒も教師も安心して失敗が許される場」であるということです。結構短いスパンで、失敗を修正して、挑戦と進化を積み重ねていくことができるところだということです。だから、岩倉高校では「失敗は貴重な経験」と捉えていると言っても過言ではありません。いつも言っているように、「できる、できない」は問題ではなく、一歩踏み出す勇気を持ちましょう。
 2点目は、「学習を中心とした基本的生活習慣を身につける場」であるということです。みなさんも小さいころ(小学生のころ)から、先生に「宿題は期限を守ること」と言われ続けて、そうした習慣が身についた人も多いと思います。高度経済成長時代の日本教育の問題点を見直す必要に迫られていますが、良かった面もあります。「ちゃんと物事が約束通りに進むこと」はその代表的なものですし、日本の誇れる点だと私は思います。これは多くの人が学校で身につけた習慣の成果でしょう。約束を守ることは、信頼関係の基本です。そして、私たちの日常生活もそれが基本で成り立っていることが多いのです。「電車が時刻通りに到着する。安心してそれに乗れる」ことを考えれば理解できるでしょう。
 3点目は「友人や仲間たちとああだ、こうだと言い合える場」であると言えます。意見がぶつかったとき、心が高ぶっても相手を傷つけずに自分の考えを出し合って折り合いをつけていく訓練ができます。そのことを通して、重要だと言われている「思考力・判断力・表現力」が身についていくものです。もちろんそのためには、読書などを通してしっかりとした基礎知識や深い洞察力、そして豊かな感性も身につけていく必要があります。
 そして4点目。これはまさに一番大事な点です。「目標を見つけて生きていく素地、すなわち主体性を身につけていく場」であることです。これは、「仲間とともに主体的に学ぶ、考える、創造する、そして行動する」という岩倉スピリットの実践です。そのことによって、みなさんは、将来どんな時代になろうと、自分自身に誇りと自信を持ち、高いモチベーションと幸福感を抱きつつ学び続けることができるようになります。
 みなさんもみなさん自身が日常過ごす学校とは、自分にとってどういう場であるかを改めて見つめ直してみてはいかがですか? そしてその場を通して、自分が成長していくことができる有り難みをしっかりと胸に刻んでさらなる発展を期していきましょう。
 最後に、私の好きな言葉をみなさんに贈っておきましょう。天才物理学者として、相対性理論で有名なアルバート・アインシュタインの言葉です。それは、

「一度も失敗をしたことがない人は、何も新しいことに挑戦したことがない人である」

 今年、2024年がみなさんにとって輝かしい年となること祈り、新年最初の始業式式辞を結びとします。以上です。

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