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No.41 年度末のトピックス
2024/3/25

【校長からの発信】
No.41  年度末のトピックス


2024年3月25日 校長 森田 勉


 

 今回は、先週から今日の修了式までのトピックスを載せておきます。

3月20日(水) 全国高等学校柔道選手権大会

 日本武道館で行われた大会の女子団体戦に応援観戦に行ってきました。4回戦で優勝候補の敬愛高校に惜しくも負けてしまいましたが、全国でベスト8(5位入賞)の結果は立派です。試合後、出場した選手たちが挨拶に来てくれました。選手たちの流す悔し涙に思わずぐっとくるものがありました。また前を向いて、夏のインターハイを目指してほしいと思っています。

3月22日(金) 痴漢撲滅プロジェクト

 東京都が企画したイベントが京成上野駅で行われ、25人の本校生徒のみなさんが参加しました。道行く人に、紫色に光って痴漢被害を周りの人に知らせるキーホルダーを配りながら「痴漢をなくしましょう」と呼びかけていました。

 残念なことに、新入生を迎える新学期に「痴漢被害」が多く発生しているそうです。新入生のみならず、生徒のみなさんも自分の身を守るように気をつけていきましょう。
 この日の様子は、3月28日のNHK「あさイチ」で紹介されるそうです。

3月25日(月) 修了式式辞

 みなさん、おはようございます。本日ここに、令和5年度(2023年度)の修了式を迎えました。
 みなさんの先輩である3年生は、3月2日に卒業証書授与式を終えて、本校を巣立っていきました。大きく飛躍し、成長していってほしいと願っています。
 そして、学校の主役はいよいよ1,2年生のみなさんということになりました。みなさんも力強く、前進していきましょう。
 さて、知っての通り、本校の教育目標は、「仲間とともに、主体的に学ぶ、考える、創造する、そして行動する」です。これを岩倉スピリットとも称しています。みなさんが入学したときに、卒業するときには、自分なりの岩倉スピリットを自分の言葉で語ることができるようになってほしいという話をしています。どうでしょう? 覚えていますか。
 今年の卒業生には、卒業式にそのことを再確認しました。そして、卒業生各自が自分なりの岩倉スピリットとして獲得したであろうことを7つの言葉に整理して、それらを餞(はなむけ)として送りました。それらは、「➊自信と誇り ➋根気強さ ➌適度に疑う注意深さ ➍チームワーク ➎常識 ➏問題解決力 ❼不思議さに驚嘆し美しさに感動する感性」の7つです。詳しくは、本校HPの『校長発信』に載せていますのでそちらを見てください。
 おそらく、1年生や2年生のみなさんも、みなさん一人ひとりが、いろいろな場面で、岩倉スピリットの実践をしているはずです。それをしっかりとまとめて言語化し、自分の中に財産として蓄積することが大切です。
 今日は、その実践例を二つ紹介しておきましょう。
 一つは、運輸科2年生の福原君が、ある作文コンクールで入賞した作品です。「理想の鉄道員をめざして」という題名です。全文については、これも『校長発信』に掲載していますので、あとで確認してください。今日は時間の関係でそのほんの一部を紹介するにとどめます。彼は鉄道実習で学んだ経験を言語化して、それをまた具体的に実践し、そしてそこから得られた教訓を書いています。いくつか拾ってみます。

  • 海外のお客さまとのコミュニケーションでは、「いかに言葉で伝えようとするか」よりも、伝えようとする「情熱」が大事なのだと実感しました。
  • 私は、今回の実習を通して、コミュニケーションについて多くのことを学ばせていただきました。

そして、最後に次のように結んでいます。

  • だからこそ、これから夢に向かって歩んでいく自分に対して伝え続けたいと思います。「心と心が通じ合う」そんなコミュニケーションが出来ていますか、と。

コミュニケーション能力を発揮することも岩倉スピリットのひとつの具体化にほかなりませんね。

もう一つは、3月9日の日に江東区の深川江戸資料館で行われた、「東京大空襲を語り継ぐつどい」にて、東京大空襲・戦災資料センターを通じて深く学んだことを1年の菅原君、神保(じんぼ)君、そして2年の松本君の3名が発表を行いました。各テーマは、

  • 菅原君:戦時下の暮らし
  • 神保君:空襲による日本の被害
  • 松本君:戦争が生んだ戦災孤児

 以上のようなプログラム構成でした。発表後、参加者の方々からたくさん声をかけていただき、お褒めの言葉をいただいたとのことです。こうした発表を通しての充実感や達成感の経験も価値あるものです。これはNHKニュースでも取り上げられていました。

 今日は修了式です。今年度の節目です。すべてのみなさんが今年度を振り返り、自分の実践から得られた教訓を整理しておきましょう。

 さて、今日の話の最後に、私たちが今年を振り返り、特に大切なことについてお話ししておきたいと思います。

 私たちは1つの悲しい出来事に直面しました。それは、昨年の岩倉祭の後、10月に、1年H組の古谷亮君が病気で亡くなったことです。その時、私たちは深い悲しみと喪失感に包まれました。古谷君は1学年の一員であり、彼がもし生きていれば、今日、この体育館に1年生と共に同席しており、そして4月に向けて進級できたであろうことを思うと、とても心が痛みます。

 彼の逝去は私たちに、人生の不確かさを改めて教えてくれました。同時に、私たちが持つことのできる力強い絆や支えも示してくれました。彼の笑顔や友情、彼がもたらした喜びは、私たちの中で生き続けます。それが私たちの岩倉スピリットで結びついた仲間の強さでもあり良さでもあります。
 みなさん、これからも彼の思い出を大切にし、私たちの結びつきをより強固なものにしていきましょう。私たちが今いることの存在価値を見出し、志を高くもって前進していくことを、彼も望んでいると思います。そのことがまた古谷君への良い供養になるものと信じています。
 1年生ばかりでなく、2年生も、全員で、力強く、新年度に向かい決意を新たにして、充実した年度になるように突き進んでいきましょう。以上の呼びかけを結びとして、今年度最後の修了式の式辞を終わります。

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