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No.19 9月下旬のトピックス(その5)
2024/9/30

【校長からの発信】
No.19    9月下旬のトピックス(その5)


2024年9月30日 校長 森田 勉

 

 PTA活動の一環で保護者のみなさんが行っている活動があります。それは、生徒のみなさんが学校に気持ちよく、そして心置きなく通ってもらうための活動でもあります。これを一言で表現すれば「私学助成*1」のための活動です。

 この私学助成のために毎年開かれているのが、私学振興拡充支部大会です。この支部とは、東京都内の私立学校を12の支部に分け、そのうち本校は第5支部(荒川区、北区、台東区)に属している15校の中の1校ということになります。

 9月28日(土)に赤羽会館で、令和6年度の第5支部私学振興拡充支部大会が開催され、私も参加してきました。この会は、第5支部で活動されている都議会議員を招き、私学教育の振興と教育費の保護者負担公私間較差是正のため、令和7年度私学助成金予算の増額の実現を願う教職員、保護者の要望を直接訴え、都議会議員のみなさんにご理解とご尽力をお願いすることを目的としています。本来、国公私立の区別なく生徒たちの意思と能力に応じた質の高い教育を提供することが重要です。しかしながら、教育費の助成金や教育環境整備の補助金において、公私間で較差があります。そこで、毎年この時期に、この支部の私立校に子どもを通わせている各校の保護者が大勢集まり、都議会議員に対して、東京都や国にその是正を強く働きかけて、財政的な支援をお願いしています。今回は、会場をほぼ満席に埋める641名(司会者発表から)もの保護者のみなさんが参集されました。

 本校からはPTA会長の稲垣さんをはじめ58名の保護者のみなさんが参加しました。はじめに大会主催者である東京都私立中学高等学校父母の会中央連合会第5支部支部長 吉住直子様(安部学院)よりご挨拶、私立中学高等学校協会第5支部の支部長校の安部学院高等学校校長 安部元彦先生のご挨拶、そして東京私立中学高等学校協会副会長で順天中学高等学校校長 長塚篤夫先生のご挨拶に続き、同協会広報部副部長で成立学園中学高等学校校長 福田英二先生による要望内容(8項目にわたる要望事項*2)の説明、そして父母の会中央連合会第5支部副支部長・婦人部長で岩倉高校PTAの 田中弥生様から「父母の願い」が力強く読み上げられました。

 こうした要望や願いを受けて、ご参列下さった4名の都議会議員の先生方からのご祝辞をいただきました。議員の先生方からは、私学振興の大切さ、私学助成金拡充へのご理解、そして各校保護者の願いを都議会に届けてくださるとの頼もしいお言葉をいただくことができました。 

 最後に、東京都並びに東京都議会に対する要望事項として、以下の3項が決議され、大会は無事に終了しました。

 一、私立学校教育の更なる充実のため、経常費補助の拡充強化

 一、父母負担教育費の公私間較差の是正

 一、学校の求められる新たな教育費への100%補助の実現と教育水準維持・向上のための支援補助制度の拡充強化

 この拡充支部大会を受けて、10月15日(火)に共立講堂で行われる予算要望期成大会、さらには11月6日(水)に文京シビックホールで予定されている私学振興全国大会に続いていきます。全国の私立学校にお子さんたちを通わせている保護者のみなさんの熱い思いが実を結ぶことを心から願っています。

閉会後に稲垣会長ほか役員のみなさんと

 

*私学助成(しがくじょせい…「ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典」より)
私立学校振興助成法(昭和50年法律61号)に基づく私立学校の教育研究活動に対する財政的支援。私立学校の学校数,学生・生徒数が年々増加し,学校教育のなかで私立学校の果たす役割が大きくなるとともに私立学校振興が急務となった。私学助成は,経営の健全性を高め,修学上の経済的負担を軽減し,学校教育全体の発展,人材の育成,学術研究の振興に資することを目的とする。1970年に私立学校に対する経常費補助が始まったが,私立学校の財政は支出超過の拡大が続き,私立学校と国公立学校の間に教育条件の格差が生じた。この問題を是正するため,1975年に私立学校振興助成法が成立し,翌 1976年施行された。私学助成には,私立の大学および短期大学,高等専門学校に対する「私立大学等経常費補助金」,都道府県が行なう私立高等学校等の経常費助成費に対し国が補助する「私立高等学校経常費助成費等補助金」,「私立学校教育研究装置等施設整備費補助金」などがある。

*2 8項目にわたる要望事項
1.私立高等学校等に対する経常費補助の拡充強化について
2.保護者が負担する教育費の軽減制度の拡充について
3.教育活動におけるDX化に対する補助の拡充について
4.グローバル人材育成に対する支援の拡充について
5.専門知識を有する人材の活用に対する支援の新設等について
6.生徒の安全・安心や権利を守る支援の拡充について
7.環境に配慮した施設設備等の整備に対する支援の拡充について
8.国の税制改正に対する要望実現のための協力について

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