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No.4   運輸科を知ろう!
2025/5/1

【校長からの発信】
No.4   運輸科を知ろう!


2025年5月1日 校長 森田 勉

 

 4月29日(月)この日、毎年恒例の「運輸科を知ろう!」というイベントが本校で開催されました。この行事は、文字通り、本校の運輸科を志望する小中学生とその保護者の皆様に、運輸科を知っていただくことを目的に開催しています。当日は、307組(昨年度289組)、763人(昨年度718人)の方にお越しいただきました。本校生徒からは、鉄道模型部、鉄道研究部、工作研究部、放送部、吹奏楽部の部員たちが参加して、しっかりともてなしてくれたと思います。体験授業、ゲストによる講演会、部活動体験、ミニSLのデモンストレーション、多彩なジオラマ等々、参加していただいたみなさんにも満足していただけたのではないかと思っています。

【参加されていた方の感想】

  • 校門を入ると生徒のみなさんからの元気な挨拶に出迎えられ、見学が楽しみになりました。鉄道模型部では小学生の男児が一生懸命操作している姿に思わず「どの列車を運転?」と尋ねると「東北新幹線はやぶさ」と楽しそうに答えてくれました。生徒のみなさんは私たちにも優しく分かりやすい説明をしてくれて、感心しました。
  • 一階の鉄道模型部のジオラマは、のべ20人ぐらいの生徒さんが、半年かけて作られたそうで、一昨年の合宿で三陸の宮古に行った時の宮古駅付近を再現したものでした。合宿も広島や色々な所に行っている様子でした。車両の模型もいっぱいありました。車両は生徒個人と部の所有物だそうですが、凄いです。小さい時から、鉄道に興味があった人もいたと思えば、高校に入ってから興味を持った人などいろいろな部員がいるそうです。様々な知識を持った仲間とともに半年かけて作品を作り、全国大会にも出て上位入選したりと、学校生活の充実ぶりを垣間見させていただきました。
  • 営業概論とか旅行実務とか、特色のある授業が面白そうでした。その授業の中で、先生が、この授業を通して、生徒自身が自分のこと、思っていることをきちんと伝えられることの大切さをおっしゃっていました。知識習得の勉学だけでなく、人として大切にすべきものを教育されていて、特色のある学校であると感心しました。営業概論の先生のお話もとても良かったです。

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 今年度のプログラムの中で、特に特別講演会に注目していました。みなさんはご承知でしょうか。「地下鉄サリン事件」が起きて今年はちょうど30年の節目の年に当たります。今回の講演会では、その当時から鉄道員として地下鉄にお勤めになっているお二人のOBにお越しいただくことができました。事件のことにも触れながら、テーマである「これから鉄道員になる人たちへ伝えたい思い~東京メトロの取り組み~」について、貴重なお話をして下さいました。その概要は以下の通りです。

1.東京メトロについて事業紹介…二大事業:「鉄道事業」と「都市生活創造事業」

2.職種の紹介…「総合職」と「エキスパート職」 お二人は後者に所属

3.地下鉄サリン事件について

 ① 事件の概要
 ② 列車に乗務していた運転士の体験談
 ③ 緊急特別警備体制の実施
 ④ 殉職者に対する対応
 ⑤ 安全を最優先に東京メトロが行っていること
 ⑥ 終わりに 当時同じく霞ヶ関駅の助役として働いていた方の言葉を紹介
   ~ 「ことなき時を大切に 今が大事」
   何もない時にこそ、何か起こったらどうすべきか考えよう。
   制服を着たらベテランも新人も同じ責任あり。
   勉強の重要性、最善の努力と地道な努力が大事。 

4.これから鉄道員になる人たちへ伝えたい思い

 ① 制服を着ることによる「責任の重さ」
 ② 鉄道員としての誇りを持つこと
 ③ 安全はみんなが協力して創り上げるもの

 安全を最優先し、ベテランも新人もなく責任感を持って、日々努力を積み重ねている。お客様に安心してご乗車してもらうために使命感を持って働いている。信頼を裏切ってはいけない。無事に安全に仕事をやり終えたときの達成感は何ものにも代えがたく、やりがいのある仕事である。学校生活では、コミュニケーションや好奇心を大切にしつつ、夢を持って過ごしてほしい。

【参加されていた方の感想】

  • 特別講演では、岩倉高校ご出身のお二人から当時の映像やお話を伺い、思い出して胸が痛みました。こうした事件を二度と起こさせないとする東京メトロの数々の取り組みを聞き、私たちは鉄道員に守られていることを改めて実感した素晴らしい講演でした。
  • 特別講演が感慨深いものでした。1995年に起きたサリン事件を体験された岩倉高校のOBである方が、サリン事件の現場で体験されたお話をしてくださいました。当時テレビで、その様子をずっと見ていた私は、その現場で職員の方が亡くなられた体験は、壮絶でした。岩倉高校のOBとして、これから社会に出る後輩の人に、そして全ての人に、とても大切なことをおっしゃっていました。サリンの知識があったら、殉職者を出さずに済んだこと、会社に入れば、新入社員もベテランも同じ責任があること、普段から最善の努力が出来ているかどうか、事故に遭った時、常日頃何を考えておけば良いか、普段からの地道な努力をしていれば、お客様を守れること、そして、ことなき時を大切に、今を大事にした生き方や安全はみんなで努力して創り上げるもの等、鉄道の話だけではなく生きることの全てに通じるものでした。この講演を聞けたことを有難く思いました。

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