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No.20 謹賀新年
2022/1/8

【校長からの発信】
No.20  謹賀新年


2022年1月8日 校長 森田 勉

 

みなさん、新年明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。

暦の上ではすでに小寒を過ぎました。まさに「寒の入り」で寒い毎日ですが、みなさんはお変わりありませんか? コロナ感染症もPCR陽性者数が急増していますし、お身体には十分に注意してほしいと思います。

寒い毎日ですが、6日の大雪以外は好天に恵まれていて、空気が澄んで夜は星空がとても奇麗です。今この時期、夕方の西の空、地平線近くには水星が見えています。日の入り後30分ほどが見頃です。あの地動説で有名なコペルニクスが、生涯一度も水星を見ることができなかったという逸話も残っています。国立天文台の情報によると、来週の11日ぐらいまでよく見えるとのことです。この機会に是非ご覧になってみてはいかがでしょうか。

ところで、本日は3学期の始業式でした。コロナ感染防止対策のため、生徒のみなさんは教室にてライブ配信での参加となりました。始業式で述べた挨拶の骨子を以下に掲載しておきますのでお目通しください。

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第3学期始業式挨拶

全校の生徒のみなさん、おはようございます。そして、新年明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

本日ここに、令和3年度第3学期始業式を迎えました。いよいよ令和4年、2022年の年が明けました。今年の元旦の朝は昨年に引き続き、氷点下まで冷え込みましたが見事な晴天でした。清々しい気持ちで新年を迎えることができたのは私ばかりではないと思います。

そして、みなさんもよく知っているように、今年は「寅年」です。正式な干支では『壬寅年(みずのえとらどし)』と言うそうです。その意味は、「冬が厳しいほど春の植物は生命力に溢れて芽吹き、華々しく生まれ出る」ことを表しているとのことです。これは転じて、「人が大きく花開くためには、地道な自己研鑽に励み、実力を蓄える必要があるといったこと」を指し示しています。まさに私たちにふさわしい年だと言えると思います。

先月の終業式でも話しをしたように、「一年の計は元旦にあり」とも言います。この新鮮な気持ちのときに、みなさん一人ひとりが輝ける高校生になるためにも、新たな決意や抱負をもって、しっかりと目標設定をして、それを成し遂げるように力強く挑戦し続けていってほしいと願っています。

ところで、今年もまた、コロナ感染症のPCR陽性者の数が増加傾向にある正月を迎えることになってしまいました。すでに第六波の到来と言われています。このコロナ禍において、様々な制限や制約を受けるので、どうしてもネガティブな感情・感覚がもたげてくるのはやむを得ません。しかし、発想を変えて、180度見方を変えれば、「予測困難な状況を前にして、目の前の課題にどのように取り組んでいくのかを、仲間とともに主体的に考えて、意見を出し合って最適解を導き出す力を身につける絶好のチャンス」でもあるわけです。すなわち、「岩倉スピリット:仲間とともに主体的に学ぶ、考える、創造する、そして行動する精神」の発揮どころということになります。

このコロナの問題もそうですが、SDGsに代表されるようにグローバルな課題を、未来社会を生き抜いていくみなさんは避けて通れません。これから求められる力は、「解決困難と思われるような正解のない問題に果敢に挑戦し、自分なりの、自分たちなりの解決策を見いだし、その妥当性を、根拠を示して周りの人たちを説得し、みんなを満足させ、そのことによって自分や仲間も喜ぶことができる力」であります。それを、その基礎・基本となる知識やスキルを今、現在進行形で学ぶことができるのだととらえて、コロナ禍での活動の仕方を見出すよう挑戦し創意工夫して、ともに乗り切っていきましょう。

さて、「挑戦」という言葉を昨年末から続けていますが、それは、この岩倉高校には、失敗を恐れず挑戦することができ、誰もが輝ける場所があると、私が信じているからです。何度失敗してもさらに挑戦するために知識やスキルを学び、そして実践する場があると信じているからです。みなさんにとっての「失敗」は「経験」と読み替えてもおかしくない環境がここにはあるのです。

そこで本校にいる全てのみなさんにお願いがあります。目標に向けてトライする、挑戦する上での失敗には、先生方もクラスメイトをはじめとする仲間たちも、寛容・寛大である態度で接していきましょう。

実は、他者に対して寛容な心でいられる人の多くは、自分にとって当たり前のことでも相手にとっては当たり前でない事柄があることを知り、多様性を認め自分とは異なる国籍、文化、性別や価値観を持つ人々に敬意を持って接し、理解する感性を持つ知的レベルの高い人であるのです。多様な他者の視点から学ぶことで自分の挑戦が成就していくことを知っている人なのです。

 今日は新年最初の始業式ということですが、3学期の始業式でもあります。みなさんにとっては、今年度の締めの学期、集大成の学期でもあります。これまでの一年間を意味あるものにするためにも、新たなステージに進み成長していくためにも大事な学期と言えます。

3年生は、もうすぐ外の世界に巣立っていきます。1,2年生は、まさしく高校の主役となる年です。それぞれが、目標に向けて挑戦し、それを寛容・寛大な心で見守ってあげられるといった、温かい雰囲気で満ち溢れるような学校に、そして新年になることを心から願い、今年初めての始業式の挨拶を終わりとします。

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