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No.8 学期末を迎えて
2022/7/2

【校長からの発信】
No.8 学期末を迎えて


2022年7月2日 校長 森田 勉

 

 例年にない早さで梅雨が明け、真夏のような猛暑の毎日です。誰もが本格的な暑さに身体が慣れていないせいか、朝の通勤電車内は元気のない人が少なくないように見受けられます。しかし、そんな中で、2日(土)の朝の上野駅に向かう山手線内は、元気な中学生たちがたくさん乗っていました。朝の7時ごろに上野駅に着く電車ですから、ずいぶんと早くから活動しているようです。おそらくどこか地方の中学校からきた修学旅行の生徒たちだと思われます。通勤電車内ですから、友だち同士でのおしゃべりは控えていましたが、フィールドワーク用のガイドブックを手にしながら楽しそうにしている様子がその表情からみて取れました。ワクワク感に満ち溢れ、なんともいい光景だなと思いながら電車を降りたら、ホーム上には別の学校の修学旅行組が勢ぞろい。先生の号令の下、私と入れかわりに電車に大挙して乗っていきました。

 6月下旬に入ってから、上野駅のホーム上で修学旅行の中学生たちを毎日のように見かけるようになっています。ここ2年間は見られなかった光景です。ようやく、いろいろな学校行事が復活してきたということでしょう。でも、またコロナの陽性者数が増加してきました。東京都では「警戒レベル」を一つ引き上げたこともあり、感染拡大しないことを祈りつつ、改めて感染防止策を徹底していきたいと思っています。

 ところで学校行事といえば、先月の24日(金)に綾瀬の東京武道館で、本校の体育祭が行われました。3年ぶりに3学年合同での体育祭(昨年度は学年ごとの開催)でした。3年生にとっても3学年一堂に会しての体育祭は初めての経験ということでしたが、実行委員会の生徒を中心に見事に運営され、無事に終えることができました。クラスの仲間同士で息をそろえた大縄跳び、整然とした形で終始できた団体競技、見ている方も思わず力が入ってしまった綱引き、熱い気持ちが沸くリレー競技、そして創造性豊かなパフォーマンスを発揮してくれた応援合戦等々、とても盛り上がりました。生徒のみなさんの熱い情熱や思い切り発揮する実行力は見ていてとても頼もしく、愉快な気持ちになりました。やはり生徒のみなさんの能力は大きいものがあるなと改めて実感しました。

 今回の体育祭のテーマは、「雲外蒼天(うんがいそうてん)」ということでした。聞きなれない難しい四字熟語ですが、意味は文字通り、〈雲を突き抜けたその先には、青空が広がっている〉ということです。それが転じて、〈努力して苦しみを乗り越えれば、すばらしい世界が待っている〉ということで、まさに現在の状況にマッチしたスローガンだったと思います。コロナ禍でいろいろと制約を受け、我慢や苦労を重ねながら、みんなで創意工夫や努力した結果、体育祭は整然と清々しさを醸し出しながらも大きく盛り上がった素晴らしい内容になったからです。

 今回の体育祭を通して、生徒のみなさんはまた大きく成長できたものと確信しています。そこで得られたものは一体何であったのかをしっかりと振り返っておいてほしいと思っています。ただ楽しかった、面白かったという点だけにとどまることなく、この体育祭を通してどういう点が成長できたのか、ということをしっかりと説明できるようにしてほしいと思います。グローバル時代にあって、異なる文化や価値観を持つ人に対して、そうしたことをしっかりと説明できる力がこれからの社会で求められているからです。だからこその課題だと思ってください。そして、今後の学校生活ひいては人生に活かしていってほしいと願っています。

さて、いよいよ明後日から期末試験が始まりました。生徒のみなさんには今学期の学習の成果をしっかりと確かめる機会にしてほしいと思っています。こうした試験も学校行事の一つとしてとらえることもできます。この期末試験を通しても、生徒のみなさんは成長できるはずです。今この瞬間々々を大切に、貴重な青春時代を生き抜いていき、未来社会を自分で切り開いていく礎を一つ一つ築いていってほしいと願っています。頑張ってください。

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