No.11 岩倉祭を終えて2022/9/28
【校長からの発信】
No.11 岩倉祭を終えて
2022年9月28日 校長 森田 勉
9 月 24 日(土)と 25 日(日)の両日、今年度の岩倉祭(文化祭)が開催されました。台風 15 号の影響が心配されましたが、大きな事故もなく無事に終えることができました。 2日目の日曜日は好天にも恵まれて絶好の文化祭日和となりました。今回は 、これまで 2 年間コロナ禍の影響でできなかった 取り組み(来場制限の緩和、 金券発行、 食品販売などの復活)を実現させました。来校されたお客さんも予約をいただいた方だけでも、中学生とその保護者の皆様、卒業生 を合わせて 1,200 名を超えていました。これに在校生のご家族(制限なし)を含めるとかなりの数が来られ たと思いますが 、落ち着いた雰囲気のもと、みなさんが楽しんで帰られた様子を見て私もうれしくなりました。
今回のスローガンは『不撓不屈』でした。 この言葉は、どんな苦労や困難にも負けず、絶対に屈したり挫けたりしない強靭な精神を意味しています。まさにこの言葉が示す通り、 生徒たちは実行委員 会を中心に 仲間とともに創意工夫をもって苦境を乗り越え、自分たちも、そして来校していただいたみなさんにも楽しんでいただくことができ、達成感で満たされたことだと思います。苦労を乗り越えて成功させ たことにより、生徒たちは 岩倉祭を通してまた大きく成長できたものと確信しています。
『不撓不屈』の精神で思い出したことがありました。ヤクルトスワローズがプロ野球のセントラルリーグでの優勝を決めました。今シーズン、中心的な存在として活躍している村上選手の談話が新聞に載っていました。その中に「うれしいことより、苦しいことのほうが多いけれど、 1 回のうれしさは 9 回の失敗に勝る。失敗は成功のもとだと思っています」 というコメントがありました。今回の『不撓不屈』のスローガンに通じるところがあると思い紹介しました。 人は何回も失敗して、 何回も心が挫けるような経験をします。しかし、仲間の助けを借りるなどして、そのたび に立ち直り復活していくことが肝心なのだと思います。1回や2回失敗したからと言って後ろ向きにならずに頑張ることが大切ですね。
ところで、私がいつも強調していることがあります。それは「岩倉祭は、生徒会・生徒実行委員会主催の最大の学校行事である」ということです。この意味を少し深堀しておきます。例えば、今回の岩倉祭で、 仮 に 文化祭の最中に台風直撃ということ があったことを想定して
みましょう。 そうした際に、よくありがちなのは、生徒会や生徒実行委員会の意向を把握せずに、 教職員 だけで打ち切りや中止を決 定してしまうことであります。「生徒はやりたがるのは当たり前で、私たちが判断するしかない」という考えが強すぎると、そこで 思考が止まってしまう 恐れがあります 。 「 生徒会・生徒実行委員会主催の 、、、」という点をしっかりと理解 しておくことだと思います。つまり、生徒たちには自ら岩倉祭を楽しみたいということと同時に主催者としての対応も求められるのだ、そういった責任もあるのだということを学ぶこと が 大切 なの です。行事は生徒を大きく成長させる もので す。それは、こういうところに意味があるというわけです。教育目標にも掲げている「主 体的に」という部分をどう育て上げていくか、いつも意識していたいものです。 今回の生徒実行委員長のオープニングやクロージングセレモニーでの挨拶を聞いていると、すでに十分に主催者としての意識を持っていることがうかがわれました。そこをさらに伸ばしていってほしいと願っています。