No.18 9月下旬のトピックス(その4)2024/9/30
【校長からの発信】
No.18 9月下旬のトピックス(その4)
2024年9月30日 校長 森田 勉
9月22日(日)に行われた西東京グラウンドでの岩倉祭での生徒たちの活動(奮闘)の様子について、保健体育科講師でサッカー部監督の小川和男先生が寄稿してくださったので以下に掲載致します。やはり、行事は生徒が成長するきっかけを与えてくれるものだと改めて強く感じました。ぜひご覧下さい。
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9月22日(日)、初めて西東京グラウンドで「岩倉祭」を開催し、大いに盛り上がることができました。そして、その盛り上がりに一役買ったのが、野球部、男子サッカー部、男子ラクロス部の生徒たちでした。
事前準備では、各部の催しとは別に「岩倉祭を安全に、そして雰囲気を盛り上げるための会場づくり」という重要な役割がありました。初めて行う西東京グラウンドでの岩倉祭で、来場者に最高のおもてなしをするべく、「少し先の未来を見据えて行動する」というキーワードを掲げ、全力で取り組みました。
普段はワイワイガヤガヤとユーモアのある生徒たちですが、会場作りを始める場面では、いつもの明るさや遊び心が影を潜め、真剣な表情で考え込む部員が多く見られました。しかし、そんな状況でもみんなで意見を出し合いながら、確実に前進していく姿に感心しました。そして、その過程でみんなの意見を大切にしつつ、和気あいあいと楽しく創り上げていく姿はまさに「コンヴィヴィアルな空間」であり、嬉しく感じました。
前日の準備では、みんなかなり焦っていました。サッカー部のフットゴルフではコース設定がうまくいかず、会場を華やかに飾るための風船作りでは酸欠状態になり、極めつけは、当日朝からの雨予報と強風の影響で、ダンボールで作った正門が完成間近で別のアイデアを考え直さなければならなくなるなど、全員が必死に準備を進めていました。しかし、「来場者に楽しんでもらいたい」という一心で、微調整を続ける生徒たちの行動力は目を見張るものでした。
そして迎えた当日、予定外の校内放送を積極的に引き受けてくれる生徒、強風対策として自らの判断で掲示物を補強する生徒、途中でトイレ掃除を自発的に行う生徒など、1日を通して自分の役割を超えて行動する姿が多く見られました。来場者がより安全に楽しく過ごせるように、そして全員が喜んでもらえるように、広い視野を持って創造力を発揮する「創造思考」が徐々に表に出てきたことを大変嬉しく感じました。
岩倉祭が終わり、生徒たちは達成感に浸り、その成功を喜びつつも、前日のミーティングで話したことを思い出していました。この岩倉祭で「少し先の未来を見据えて行動する」というキーワードを具現化した一つが、「来場者に積極的に声をかける」というものでした。しかし、振り返ってみると、なかなか声をかけることができなかったようで、今後の課題として残りました。
この岩倉祭という学校行事を通して、生徒たちは日常の学校生活では得がたい価値ある経験を多く積んだことと思います。これからの時代に求められる「興味関心・自発思考・対話力・創造思考・影響力」を、日常の学校生活とともに、学校行事を通して伸ばしていくことを期待しています。そして、そのためには、生徒と教職員が心を一つにし、「チーム岩倉」として、コンヴィヴィアルな状態で未来に向けてワイワイガヤガヤと進んでいくことが何よりも重要だと改めて感じました。