No.34 卒業証書授与式 校長式辞2025/3/1
【校長からの発信】
No.34 卒業証書授与式 校長式辞
2025年3月1日 校長 森田 勉
本日ここに、令和6年度(2024年度)本校の卒業証書授与式を挙行できますことを、大変うれしく思います。
式辞を述べるに先立ち、ご多用中にもかかわらず、ご臨席賜りましたご来賓の皆様に、厚く御礼申し上げます。どうもありがとうございます。
また、保護者の皆様。
これまでお子様に注がれてきた深い愛情と支えが、今日という輝かしい日を迎える礎(いしずえ)となりました。お子様の晴れやかな姿をご覧になり、感慨もひとしおかと存じます。心よりお祝い申し上げます。おめでとうございます。
さて、380名の卒業生のみなさん。卒業、おめでとうございます。みなさんの今日の表情を拝見し、3年前の入学式のときと比べ、今日は実に頼もしく映っています。
みなさんが中学2年生のとき、新型コロナウイルス感染症のパンデミックが始まりました。高校入学後も、1年間はマスク着用が義務づけられるなど、制約の中でのスタートでした。しかし、皆さんは困難に屈しませんでした。仲間とともに主体的に学び、考え、創造し、行動する——まさに「岩倉スピリット」を体現してくれました。
特に、3年生で迎えた体育祭では「新しい風を起こす」という思いのもと、『新風』というスローガンを掲げ、素晴らしいパフォーマンスを発揮してくれました。その活躍は本校の歴史に確実に刻まれています。そしてそれは、みなさん自身にとっても大きな財産となりました。
この財産については、体育祭当日や2学期終業式でもお話ししましたが、今一度確認しておきましょう。
それは次の三つです。
Decency − 礼儀正しいこと
Dignity − 品位があり、堂々としていること
Delightfulness − 人を愉快にさせること
これらは大切でありながら、時に日本人が忘れがちな気質であるとも言われています。みなさんはそれを見事に身につけ、集団として示してくれました。このことに大いに自信を持ってください。
みなさんは、3年前の入学式を覚えていますか?
私は、みなさんに、「卒業時には自分にとっての岩倉スピリットとは何か、自分の言葉で語れるようになってほしい」と伝えました。今日のこの喜びの余韻が残る中、ぜひ帰宅後に少し時間を取り、自分自身としっかりと向き合って、考えてみてください。その自分なりの岩倉スピリットをじっくり噛み締めて味わってみてください。それは、きっと、これからの人生において力強い指針となるはずです。
さらに、もう一つ思い出してほしい課題があります。
それは、「人間はなぜ学ばなければならないか」という問いかけです。
この3年間、みなさんは「学び方」を学び、「学ぶ意味」を考え続けました。したがって、その答えは、もう難しいものではないでしょう。
人は成長したいから学ぶ。困難を乗り越え、達成感を得たいから学ぶ。そして何より、学びの中に「喜び」があるから学び、そして行動するのです。
この「学ぶ喜び」を胸に、これからも学び続けてください。そして成長し続けてください。それが、自分の人生を豊かにし、やがては人類の未来を切り拓く力になるはずです。
最後に、私の大好きな言葉を贈ります。
Ever Onward! ——「限りなき前進」です。
どんな道を歩んでも、みなさんは岩倉高校の卒業生です。自信と誇りを持ち、希望を忘れずに歩んでください。私たちはいつでも、みなさんを応援し続けています。
さあ、いよいよ、みなさんの人生時計の針が出立のときを指し始めているようです。洋々たる未来に輝ける素晴らしい人生があることを心から祈り、式辞を結びとします。
卒業、本当におめでとうございます。