No.9 創立金東先生記念講話の日2025/6/7
【校長からの発信】
No.9 創立金東先生記念講話の日
2025年6月7日 校長 森田 勉
6月4日(水)、創立金東先生記念講話の日を迎えました。今年は本学園の友本貴士理事による「岩倉スピリットと国際交流」というテーマでの講話と昨年度の国際交流プログラム(ロング・プログラム)に参加した生徒のみなさんのお話、そして最後に生徒会本部作成の動画「金東先生と岩倉高校の歩み」説明でした。
この日のキーワードは「国際」もしくは「国際交流」ということになります。今から150年前に、本校の名前にもなっている岩倉具視が「日本の未来社会を変えうる人材育成の重要性」を訴えたということは、当時の時代背景から考えると国際社会に通用する人材育成の必要性をうたったことであると言ってよいでしょう。これが本校の建学の精神であり、現在の岩倉スピリットとして受け継がれている精神でもあるのです。
私たちはもうすぐ創立130周年を迎える伝統ある岩倉高校に所属しています。その学園に脈々と引き継がれている精神、すなわち「岩倉スピリット」について学ぶことはとても意義あることです。それは、私たちの自信と誇りに繋がるものです。この日を機に、また、自分の可能性を信じ、自分が持つ才能や情熱を仲間と共に引き出していくきっかけにしてほしいと願っています。そして、ともに未来進化型の「コンヴィヴィアル・スクール」を目指して頑張っていきましょう。
以下に友本理事の講話のキーワード、ロング・プログラムに参加した生徒のみなさんの説明内容抜粋、そして、生徒会本部作成の動画の骨子について紹介しておきます。(少し長くなるので2回に分けて連載します)
【友本理事講話のキーワード】
- テーマ「岩倉スピリットと国際交流」—岩倉らしさから自分らしさへ
- 岩倉具視は、「大政奉還」「廃藩置県」など明治時代の日本近代化に貢献した中心人物。
- 岩倉具視の、本質を見抜き、日本の未来はどうあるべきかといった「洞察力(学習力)」「構想力(ビジョン)」「調整力(漸進的)×行動力(大胆さ)」は岩倉スピリットそのもの。
- 岩倉具視公の生きた記念碑は、まさに岩倉高校であり生徒のみなさんである。
- 岩倉具視が明治時代に行った一番大きな仕事が岩倉使節団⇒世界を知り、日本を振り返り、西洋の模倣ではない、日本らしい未来を描く。
- 本校は岩倉使節団と密接な関りがある。上野公園に多数の博物館があるのは岩倉使節団の功績。
- 上野公園は、日本の美と伝統(芸術と匠)と西洋と、西洋の文化と技術(近代技術)を同時に見聞し、日本らしい未来の姿に、気づく・考える、啓発の場である。
- そこに隣接する岩倉高校は、過去と未来をつなぐタイムトンネルのような役割や世界につながるゲートウエィの役割を担う重要な学校である。
- みなさんに、その世界やタイムトンネルを覗いてほしい⇒例えば“上野ソムリエ”といった探究活動を。
本校の国際交流のテーマは「#MeetMe 自分に出会う」=「Make a challenge 一歩踏み出す。Expand your horizon 視野を広げる。Enrich your vision 考えを深める。Take up the globe 世界に向かって飛び立」⇒世界を知り、自分を振り返り、新しい自分に気づき、自分らしく、未来にチャレンジしよう!
【ロング・プログラム参加の生徒の説明】
2年A組 金鋪 新大
私はニュージーランドの Aotea College に留学し、異文化の中で生活する中で多くの貴重な経験を得ました。特に印象的だったのは、インターナショナルキャンプや体育のクラスでアウトドア活動です。ハイキングやカヤックなどを通じて異なる国籍の友人たちと協力し、絆を深めました。
最初は英語でのコミュニケーションに戸惑いましたが、積極的に話しかけることで自信がつき、語学力も向上しました。また、首都の訪問ではマオリ文化や戦争の歴史について学び、日本とは異なるニュージーランドの魅力を体感しました。
この留学経験を通して、多様性を尊重し、自分で考え行動する力を養うことができました。
2年B組 原田 豊光
ニュージーランドの Rutherford College に留学し、6 人家族のホストファミリーと過ごしました。ホストマザーのベッキー、ファザーのヌク、そして 4 人の兄弟たちと一緒に水族館や博物館に行き、楽しい時間を過ごしました。学校では留学生が集まる International Villageがあり、心の支えとなりました。
現地生徒との授業は英語のスピードに苦労しましたが、少しずつ聞き取れるようになり、自分の表現力不足にも気づきました。日本に帰ったら、さらに英語を学び、ホストファミリーが来日した際には流暢に案内できるようになりたいです。
(次号へ続く)