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No.14   1学期 保護者対象授業見学会 参加者アンケートから
2025/7/25

【校長からの発信】
No.14   1学期 保護者対象授業見学会 参加者アンケートから


2025年7月25日 校長 森田 勉

 

 夏休みに入りました。酷暑の毎日ですが、生徒のみなさんには、熱中症に十分気をつけて、学習やクラブ活動等に励んでほしいと思っています。野球部も現在のところ東東京大会でベスト4に勝ち残っています。明日26日は準決勝戦です。神宮球場はまさに熱気に覆われるでしょう。悔いのない闘いを挑んでほしいと思います。健闘を祈っています。

 さて、今回は、6月9日(月)から13日(金)まで行われた、「第1回保護者向け授業公開」のアンケート集約ができましたので、ご報告いたします。5日間でのべ376名(昨年206名)の保護者の皆様に来校いただき、ありのままの授業の様子をご覧いただきました。

 以下にアンケート結果を掲載しておきます。こうした機会に忌憚ないご意見・ご感想、そして、健全なご批判をいただくことは、授業改善や私たちが普段見落としている点の気づきにつながります。皆様のご回答を通して、本当にしっかりと見ていただいていることがよくわかり、有り難いことだと思います。なお、重複している回答は集約し、また一部につきましては加筆させていただいた回答もありますのでご了承ください。

 当日来校くださり、またアンケートにご協力いただきました保護者の皆様には、この場を借りて御礼申し上げます。どうも有り難うございました。

 なお、集計や分析につきましては、本校社会科の松本祐也教諭にお願いしました。

≪ご来校日≫

設問1 ご来校日はいつですか。複数日来校いただいた場合は来校日すべてにチェックを入れてください。

【分析】 来校日は水曜日(6月11日)が最も多く、51人(27.9%)でした。一方で、月曜日(6月9日)は最も少なく、30人(16.4%)となりました。水曜日は週の中日であり、予定が調整しやすいのに対し、月曜日は週明けの忙しさが影響していると考えられます。また、火曜日・木曜日・金曜日は中程度の分布を示しましたが、週の中日に向かうにつれて参加者が増加し、週末に向けて減少する傾向が見られました。

 なお、全体の来校者の中では、1年生が最も多く、全体の約6割を占めていました。学年が上がるにつれて来校者は減少する傾向があり、2年生・3年生はすでに授業見学に来ていることが影響しているのかもしれません。また、コース別に見ると、これまでと同様に、6限制が最も多く、次いで運輸科、7限制の順でした。7限制の保護者に対しては、何らかのアプローチが必要かもしれません。

≪見学時間≫

設問2 校内の滞在時間はどれくらいでしたか。おおよその時間または近い時間をお答えください。

【分析】 円グラフからは、「約1時間」(赤)が全体の57.5%を占めており、最も多いことがわかります。短時間のイベントは、忙しい保護者にとって参加しやすいことを示しています。次に多いのは「約2~3時間」(オレンジ)で、全体の28.7%を占めており、授業参観や見学など、少し長めの参加にも一定の需要があることがうかがえます。

 なお、昨年11月と比較すると、「約2~3時間」の見学は3%程度増加しており、せっかくの機会にじっくりと見学したいと考える保護者が増えていることが考えられます。

≪見学の目的≫

設問3 今回は何を見学されましたか。<複数選択可…他を選択された場合は具体的にご記入ください。

【分析】 これまでのアンケートと同様に、グラフからは、子どものクラスの授業を見学することが第一の目的であることがわかります。これは、下に掲載されている授業公開に関する感想にも記されている通りです。また、「ついでに他クラスの授業も見学した」という保護者も多く、全体の45.1%を占めており、決して少なくない割合となっています。

 さらに、授業後の休憩時間や移動時間の様子を見学の目的としている保護者が、昨年度よりも大幅に増加しています。これは、授業だけでなく生活の一部としての時間にも関心を持って見学されていることがうかがえます。

 加えて、校内の設備にも興味を持つ保護者が多く、親の視点から細やかな角度で本校の様子を確認している様子もうかがえます。

⚫︎授業公開に関する感想(一部集約)

【授業について】

・生徒が授業に真剣に取り組んでいた。

・授業内容がわかりやすく、楽しかった。

・教科担当の先生が親切で、質問にも丁寧に対応。

・先生の工夫(板書の大きさ、iPad・電子黒板の活用、問いかけなど)が効果的だった。

・生徒が積極的に発言し、やりとりが活発だった。

・授業中の雰囲気が落ち着いていて集中できる様子だった。

・論理表現や英語コミュニケーションなど、特色ある授業内容に触れることができた。

・グループワークやICT、PowerPointなど社会で役立つスキルを取り入れていた。

・専門教科(運輸科、電車工学、営業概論など)の授業が興味深かった。

・教室での先生の進行や説明が上手で親しみやすかった。

・授業中に親が入室でき、先生の説明も受けられた。

・英作文の説明が難しかった。

・ある授業がアナログで退屈そうだった。

・iPadの使い方に課題が見られた(授業中に漫画を読むなど)。

・特定の生徒2名が授業中ずっと騒いでいた。

・授業に集中できていない生徒がいたが、注意されていなかった。

・授業中に飽きているような雰囲気の先生がいた。

・ある授業で先生がつまらなそうにしていた。

・見学した授業では発言が少なかったのが残念。

・授業切り替えのタイミングが悪いクラスがあった。

【分析】 多くの保護者が、生徒の授業に対する真剣な取り組みや、教師の熱意ある授業運営に対して肯定的な印象を抱いています。「授業内容がわかりやすく、楽しかった」「生徒が真剣に取り組んでいた」といった声からは、授業そのものの質の高さと、生徒の学びに対する意欲が感じられます。

 また、「教科担当の先生が親切で、質問にも丁寧に対応していた」「先生の板書が見やすく、iPadや電子黒板の活用も効果的だった」といった声もあり、教員の指導力やICTを活用した工夫が高く評価されています。特に、生徒との双方向のやりとりが活発であったことや、落ち着いた雰囲気の中で集中できていたことは、学習環境の安定性を示していると言えるでしょう。

 授業内容の多様性にも保護者の関心が集まっています。いくつかの授業では、知識の習得だけでなく、思考力や表現力を育む工夫が見られ、「グループワークやPowerPointの活用」「ICT機器の活用」など、現代社会で求められるスキルの育成にも力を入れている様子が好印象を与えています。また、運輸科の電車工学や営業概論といった専門性の高い教科への関心も高く、職業教育としての充実ぶりに期待を寄せる保護者も多く見受けられました。スピーチやディベートなど、発信型の学びに対する期待もあり、授業を通じて生徒の表現力や主体性を育てようとする姿勢が評価されています。教員の説明のわかりやすさや進行のスムーズさも親しみやすさとともに高く評価されており、参観者を教室に招き入れて説明する配慮も、信頼感の醸成に寄与していると感じられます。

 一方で、いくつかの課題も明らかになりました。「英作文の説明が難しかった」「ある授業がアナログで退屈そうだった」など、授業の進め方や内容に工夫が足りないと感じた保護者もいらっしゃいました。また、「iPadの使用方法に課題が見られた(漫画を読むなど)」「授業中に騒いでいる生徒がいたが、注意がなかった」といった指摘からは、学習規律やICTの活用に関する生徒指導の徹底が求められていることがわかります。

 さらに、「授業中に飽きているような態度の先生がいた」「ある授業で教師がつまらなそうにしていた」といった意見は、教員の姿勢が生徒や保護者に与える影響の大きさを改めて認識させるものです。「発言が少なかった」「授業切り替えのタイミングが悪かった」といった声もあり、授業の構成や進行にさらなる工夫の余地があることがうかがえます。

 今後の改善点としては、ICTの活用に関するルールや目的の明確化、学習規律の維持、そして教員間での授業共有や研修の充実などが挙げられます。保護者からのフィードバックを真摯に受け止め、学校全体の授業力向上につなげていくことが重要です。

 授業参観は、学校と家庭をつなぐ貴重な機会であり、保護者が学びの現場に直接触れることで、学校への理解と信頼が深まります。そのためにも、参観時の案内や説明の充実、授業の見せ方の工夫が、今後の取り組みとして求められます。全体としては好意的な評価が多く寄せられましたが、授業内容や運営において、さらなる質的向上を図ることで、より満足度の高い教育活動へとつなげていくことが期待されます。

【生徒の様子について】

・生徒の挨拶が元気で気持ちよく、好印象。

・授業中の集中力、態度が良かった。

・クラスの雰囲気が和気あいあいとしていた。

・友達同士のやりとりも楽しそうだった。

・生徒の態度が明るく、笑顔で元気だった。

・先輩・後輩・友人関係が良好で、仲の良さが伝わってきた。

・教室外でも礼儀正しい。

・生徒が先生の質問にしっかり反応していた。

・一部の生徒が挨拶をしない、対応が淡泊。

・授業中にPadで遊ぶなど集中していない生徒がいた。

・教室内で私語が多いグループがあった。

・一部の女子生徒がずっと騒いでいた。

・生徒が保護者の入室を嫌がる様子があった。

【分析】 今回の授業参観を通じて寄せられた保護者の感想からは、生徒たちの日常的な学校生活の様子が多角的に浮かび上がってきました。全体としては肯定的な評価が多く、生徒の明るさや礼儀、人間関係の良好さが強く印象づけられましたが、一部には課題も見受けられました。

 特に目立ったのは、生徒の基本的な態度や人間関係に関する好意的な評価です。「挨拶が元気で気持ちよかった」「教室外でも礼儀正しかった」「明るく笑顔で接してくれた」といった声からは、学校全体に明るく温かい雰囲気が広がっていることがうかがえます。来校者に対して自然に礼儀正しく接する姿は、日頃の生活指導や生徒同士の関係性の中で育まれたものであり、学校生活が落ち着いていることの証であると感じられます。

 また、授業に臨む姿勢についても、「集中力があり、態度が良かった」「先生の質問にしっかり反応していた」といったコメントが寄せられており、生徒たちが授業に積極的に関わろうとする姿勢が伝わってきます。さらに、「クラスの雰囲気が和気あいあいとしていた」「友達同士のやりとりも楽しそうだった」「先輩・後輩・友人関係が良好だった」という感想からは、生徒間の人間関係の良好さや、安心して過ごせる学級・学年集団の存在がうかがえます。学ぶ場としての教室が、生徒にとって安心できる空間となっていることは、教育活動全体の基盤として非常に重要です。

 一方で、いくつかの課題も見過ごすことはできません。「一部の生徒が挨拶をしなかった」「対応が淡泊だった」といった声は、日常の基本的な生活習慣にまだ差があることを示しています。挨拶の定着には、家庭と学校の双方からの継続的な指導と励ましが必要です。

 また、「授業中にiPadで遊んでいた」「教室内で私語が多かった」「一部の女子生徒が騒いでいた」といった指摘は、授業への集中や教室の秩序に関わる課題です。ICTの活用が進む中で、機器の利用に関するマナーやルールを改めて確認し、生徒自身が責任を持って使いこなせるようにしていくことが求められます。

 加えて、「保護者の入室を嫌がる生徒がいた」という声も寄せられました。これは思春期特有の心理的な反応であるとも考えられますが、保護者との関わりを肯定的に受け止められるような働きかけも、今後の工夫点として大切にしていきたいところです。

【学校全体の様子について(設備も含む)】

・校内が清潔で整っており、快適。

・カフェテリア・Yショップ・自習室などの設備が充実していた。

・トイレ、図書室、鉄道実習室、柔道場などもきれいで使いやすい。

・学校の雰囲気が明るく開かれていて、安心感があった。

・掲示物(進学・就職情報、ボランティア情報など)が充実していた。

・守衛さんや清掃スタッフの対応が丁寧だった。

・入り口や退出のセキュリティもしっかりしていた。

・カフェテリアや売店が狭く、生徒が利用しにくい時間帯がある。

・ロッカーの利用に関して不満あり(共有、不衛生)。

・校内の案内が分かりづらく、迷いやすい。

・生徒数に対して設備が少し手狭。

・掲示物の場所や内容が保護者向けにわかりづらい。

・出口や通路の案内が不十分。

・保護者向けサービス(学食試食、図書室利用など)の要望がある。

【分析】 今回の校内見学に関する保護者の声からは、施設環境やサービス面に対して高い評価が寄せられている一方で、いくつかの課題も浮かび上がってきました。

 校内の清潔感や快適さについては、多くの肯定的な意見がありました。「校内が整っており快適だった」「トイレや図書室、柔道場などがきれいで使いやすかった」といった声からは、日々の管理がしっかり行き届いている様子がうかがえます。また、「カフェテリアやYショップ、自習室などの設備が充実していた」との評価もあり、生徒の学習・生活環境が多様なニーズに応えていることが好印象を与えています。守衛や清掃員の方々の丁寧な対応や、セキュリティ体制への安心感も、学校に対する信頼感を高める要因となっているようです。

 一方で、「カフェテリアや売店が狭く、生徒が利用しにくい時間帯がある」「ロッカーの共有や衛生面に不満がある」といった指摘もあり、施設利用の実態と生徒数とのバランスに課題があることがうかがえます。

 また、「校内の案内がわかりにくく、迷いやすかった」「掲示物の場所や内容が保護者にはわかりづらかった」といった声も寄せられました。これらは、来校者への配慮という観点から、今後の改善が求められる点といえます。特に、「保護者向けサービスの拡充」を求める意見は、今後の学校運営における新たな視点を示唆するものであり、今後の検討課題となるでしょう。

【保護者授業見学、その他について】

・授業を自由に見学できる期間設定(1週間)が良かった。

・担任・教科担当と直接話せた。

・初めて高校生活を見学できて安心した。

・保護者が少なくて集中して見学できた。

・授業内容やクラスの雰囲気が子どもとの会話のきっかけになった。

・保護者への気配り(椅子の用意、案内)が丁寧だった。

・教室に招き入れてくれた先生がいてありがたかった。

・学校の雰囲気を肌で感じる貴重な機会だった。

・子どもの学校生活を理解し、家庭でのサポートに活かせた。

・教職員の対応が丁寧で安心感があった。

・卒業生の進路掲示や鉄道関連授業に感動した。

・どこを見学すればよいか不明で迷った。

・保護者の数が少なく、目立って落ち着かないと感じた。

・授業中の入室がしづらかった(扉が閉まっているなど)。

・見学したい授業が休講・変更になっていた。

・見学内容の事前案内(日課表・授業概要)がほしい。

・教室内が狭くて見学しにくい。

・見学に慣れていない保護者が多く、案内や誘導が不十分。

・保護者のマナー(授業中の会話など)に課題あり。

・見学時間が短く、もっと長く滞在したかった。

・保護者に対して挨拶しない先生がいた。

・ある授業で教師がつまらなそうな態度をとっていた。

【分析】 今回の授業公開は、自由に見学できる期間設定や教職員の丁寧な対応に多くの保護者が好印象を持ち、学校への理解や信頼構築に役立ったとの声が寄せられました。一方で、見学案内のわかりにくさや教室の狭さ、教員や保護者の対応に関する課題も見受けられました。家庭と学校をつなぐ機会としての価値を活かし、今後は案内や配慮のさらなる充実が求められます。

 アンケートにご協力いただきました保護者の皆様には、今一度御礼申し上げます。どうも有り難うございました。2学期にも、「第2回保護者向け授業公開」を実施いたしますので、またのご来校をお待ちしております。時節柄お身体ご自愛のうえお過ごしください。

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