【千羽鶴活動】“教室を飛び出して、社会とつながる3日間” — 千羽鶴活動合宿 in 栃木県・塩谷町2025/5/8
2025年3月27日から3日間、岩倉高校の「千羽鶴活動」のコアメンバーたちが栃木県塩谷町にて合宿を行いました。この合宿は、これまでの学びを実社会に応用し、地域とのつながりを深める実践的な取り組みで、農業体験・地域課題の探究・交流・発信を通して、生徒たちは教室では得られない「リアルな学び」を経験しました。
【学校交流】星の杜中学校・高等学校で感じた、学びの多様性
合宿初日は、星の杜中学校・高等学校を訪問。生徒同士で学校・活動紹介を行ったあと、校内見学や意見交換をしました。特に驚いたのは、ハロウィンには仮装して授業を受けられる行事もあるという自由な校風でした。生徒たちは、「岩倉高校にも、もっと自由な発想を取り入れられるかもしれない」と刺激を受け、今後の千羽鶴活動にも新しいアイデアを活かしたいと感じていました。また、自校紹介を担当した生徒は、人前でわかりやすく話す力や、緊張を乗り越えて伝える経験も積むことができました。
【農業体験】“食”の裏側にある、努力と工夫と想い
2日目は、塩谷町のいちご・お米・トマト・スプレーマム(菊)などの農家さんに伺い、生徒たちが実際の農作業や出荷・流通の仕組みに触れました。
- 精米や収穫、種まき、トマトの手入れ、ビニールハウス内作業などを通じ、農家の方々が日々どれだけの工夫と手間をかけているかを学びました。
- 鳥や虫による被害、燃料費や人件費の高騰、JAS規格のハードルなど、「作ることの難しさ」と「持続可能な農業」の課題も実感しました。
生徒たちは、「農作物の一部が規格外として廃棄される現状を知り、ペット用フードや加工品にして再利用することでSDGsに貢献できるのでは」と新たな視点を見出していました。
【スプレーマム販売戦略】アイデアをカタチに、地域を元気に
塩谷町の名産「スプレーマム(菊)」の農場とJAを訪問したグループは、自分たちで販売戦略を企画。
- SNSでの動画発信
- フラワーアレンジメント教室の開催
- 香水やレジンアクセサリーとしての加工提案
といった“若者ならでは”のアイデアが次々と生まれました。
「日常では使いにくい」と思っていた花が、発想次第で新たな価値を持つことに気づいた生徒たちは、「自分たちの手で地域を盛り上げたい」と意欲を高めていました。
【食事・交流】“食べる”を通して深まる、命と地域への感謝
合宿中は、地元の農家さんが提供してくれた食材や郷土料理も魅力の一つでした。
- 餅つき体験からの雑煮
- 地元でとれたザコ(魚)の唐揚げ
- 名産を使った特製バナナケーキ
- バーベキューでの火起こしや共同調理
「食べる」という行為を通じて、「誰がどうやって作ったのか」を知ることができ、生徒たちは自然と感謝の気持ちを育んでいきました。
【宿泊と施設】かつての小学校が、学びの場へ
宿泊は、かつての小学校を再生した「星ふる学校くまの木」。廃校となった校舎を宿泊施設として活用するその姿に、生徒たちは「地域の歴史」や「資源の新しい活かし方」を肌で感じました。過去と未来が交差するこの場所で、千羽鶴コアメンバー同士の絆もさらに深まりました。
【生徒の声より】
「お米や野菜の“当たり前”が、こんなに手間の上にあることを知り、食べ物の見方が変わりました」
「PRや発信も“誰かに届ける力”。学んだことを実際に地域に返していきたい」
「失敗も成功も、仲間と一緒に乗り越える中で、学ぶ力が育ったと感じました」
“千羽鶴”が目指すのは、つながる学びと行動の力
千羽鶴活動は、岩倉高校独自の探究活動です。SDGsや地域活性、社会課題に対して、生徒たちが主体的に考え、行動することを目的としています。
この合宿はその集大成であり、新たなスタートでもあります。
教室の外には、学びのヒントがあふれている。
未来を動かすのは、「やってみた」経験の積み重ね。
岩倉高校で、あなたも“社会とつながる学び”を体験しませんか?
千羽鶴活動は、これからも地域の方々と協力しながら、挑戦を続けていきます。
一歩を踏み出したその先に、きっとまだ知らない未来が待っています。